今回のエピソードでは、緯度と経度を指定した殺人予告がありまる。捜査班がそこに行ってもただの砂漠でせっかちなリズボンなどはすぐに帰ろうとしますが、なんとそらから叫び声とともに人が落ちてきます。なかなか強烈な出だしです。
落ちてきた被害者は投資会社の重役で、捜査班はその会社に恨みを持つ元レンジャー部隊のリーを逮捕します。
ジェーンとリズボンが家に戻ってリーの妻に話を聞くのですが、妻は夫が無罪で、自分に嘘をついていないということをかたく信じています。不思議に思ったジェーンは、揺さぶりをかけます。
Wives often say that about their husbands.
妻は夫についてよくそういうよね
Easy to fool yourself that the people you love are honest.
自分が愛する人が正直だって自分をだました方が楽だからね。
でも、リーの妻は動じません。
Yeah, it is. But I know he wouldn't lie.
そうね。でも、夫が嘘をつかないのは分かってるのよ
不思議に思ったジェーンは、答え渋るリーの妻になぜ?とつめ寄ります。
Because I'm dying.
なぜって、私は死ぬからよ
He wouldn't lie to somebody who's gonna sit next to the Almighty pretty soon.
夫はね、もうすぐ神のそばにいく人に嘘はつかないわ。
ウィッグを外し髪の毛のない頭を見せながらのこの答えには、さすがにジェーンもショックを受けたようです。めずらしくすなおに謝りました。
ところで、リーの妻の最後のセリフは吹き替えでは「嘘はつかないでしょ?」と相手の同意を求める訳になっています。つまり、一般論として「もうすぐ死ぬ家族に嘘はつかない」と言っているように聞こえます。
しかし、元のセリフは"He wouldn't lie"とheが主語なので、必ずしも一般論ではなく、リーの性格を語っています。妻がジェーンたちが来たときにリーの信心深さに言及していたことを考えると、生死の問題だけではなくて、「神の近くに行く人」に嘘はつけないという信仰の問題を語っているととったほうが自然と感じました。
ちなみに、今回のタイトルのカーネリアンは赤い宝石です。被害者の属している会社の名前から来てますが、ナポレオンが愛した宝石だということなので、カーネリアンの独裁的な社長を暗示しているのかもしれません。